EY大手会計事務所のベトナム事情 No.041

新政令により
混乱が発生

EYベトナムの小野瀬です。第41回の対談は、日系企業担当の若杉俊哉ディレクターです。

小野瀬 2021年2月に新たな政令が出て、労働許可証の取得について混乱が起きていますね。

若杉 はい。労働許可証は、外国人がベトナムで就労するにあたり、一部の免除対象者を除いて、全ての外国人に取得が義務付けられています。
 
2021年2月15日付で新政令152/2020/ND-CPが発令されました。新政令の下では2月15日以降に延長を予定していた既存の労働許可証についても、「延長」ではなく「新規取得」の手続を求められるケースが多く、注意が必要です。地域により運用が異なるため、事前に管轄当局に確認した方が良いです。

 
「専門家」の
要件について

小野瀬 新政令になって、具体的にどんな点が変更されたのでしょうか?

若杉 まずは要件の変更が挙げられます。労働許可証を取得する際、管理者 (エグゼクティブ、 マネジャー)、専門家、技術者の区分での申請が可能です。
 
新政令では、専門家と技術者の要件が変更されました。特に専門家について、以前は親会社が専門家である旨を確認した証明書を発行すれば良く、比較的容易に対応できていました。今回の変更では当該運用が削除され、ベトナムで就労する職種の専門分野における大学等関連学部の卒業もしくは資格認定証、及び実務経験が求められます。

 
小野瀬 就労する職種と出身大学の学部が異なる、資格を有していない、なんて多々ありますよね。

若杉 仰る通りです。今回の政令は要件が曖昧であったり説明が不十分な点がある中で、当局担当者が厳格に政令を当てはめた結果、申請が却下されて対応に苦慮される企業が増加しています。

小野瀬 各国の商工会議所や団体も、当局に対して現政令の柔軟な解釈の下での運用を求める等の働きかけをしています。引き続き最新の情報を入手して、円滑な労働許可証の取得対応ができる様にしたいですね。

小野瀬 貴久 Onose Takahisa
日本国公認会計士。大手監査法人にて監査や株式公開業務に従事後、EYジャカルタ勤務を経て2011年より現職。
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