思考を理解する
ATCモデル

前回で少しご紹介したレジリエンスについて、もう少し詳しくご説明したいと思います。
 
レジリエンスプログラムの中で扱うセッションに「ATCモデル」があります。「ある出来事/Activating Event」に対して、「考えたこと/Thought」がもたらす「結果/Consequence」を分析することで、思考スタイルを明らかにする手法です。
 
1つ例を挙げましょう。あなたが車を運転中に、後続車がものすごいスピードで近づき、抜かしていった際にどんな行動をされますか? 
 
クラクションを鳴らす、追い掛ける、「危ないなぁ」とつぶやいて、同乗者と話すだけかもしれません。
 
この時、瞬間的、反射的に行動を起こしているように見えて、実は人は思考し、感情が生まれ、その後に行動しています。危険な運転での接近を自分に危害を加えてきた、馬鹿にされた、なめられたと考えた場合に怒りが生まれ、攻撃に転じているのです。
 
一方でこの時、その運転手は家族に何かが起きていて、急いで病院に向かっていたのかもしれません。そう考えてみるといかがでしょうか? 
 
今までは怒りという感情になり、攻撃という行動になっていたものが、「かわいそう」、「間に合うといいな」など応援という行動に変わるかもしれません。

思考パターンは
訓練で変えられる

このように、人は出来事が起きた際にそれぞれのフィルターを通し、思考し、感情が生まれ、行動しているのです。この思考を書き換える訓練を行うことで、よりポジティブで生産的な行動に変えていく。これがレジリエンスプログラムのポイントの1つです。
 
上司に怒られたり、同僚、先輩に何か言われる。あるいはお客様との関係でうまくいかない。その瞬間にネガティブな感情が生まれ、非生産的な行動になってしまうかもしれません。
 
レジリエンス力は訓練で鍛えられるのです。思考の訓練をすることで、生産的な行動、成果に繋げていきたいですね。

知識 大輔 Chishiki Daisuke
日本で営業責任者を務めた後、中国法人で5年間、総経理、董事長を経験。2020年8月からベトナム法人のゼネラルダイレクターとして就任。
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