今回は、人材育成カンファレンスATD‐ICE(以下ATD)での学びを紹介します。

オンライン脱抑制効果とは

ATDで「オンライン脱抑制効果」という言葉が出てきました。対面の場面では存在する社会的抑止・抑制が、インターネットで他者と対話する場合に緩んでしまうそうです。普段なら言わないこと、しないことをネットでは言ったり、して良いと思ってしまう現象が起こるのです。
 
オンラインのコミュニケーションでは語調が伝わりにくく、自由に意見が言える反面、無礼に聞こえたりすることがあります。より議論的に攻撃的になりやすく、対話になりにくいともいわれます。会議が終わるとすぐに次に向かってしまい、人とのコネクションが生まれにくい側面もあります。対面との違いがコラボレーション力を低下させる原因となるので気を付けなくてはいけません。

デジタル・ボディーランゲージとは

エリカ・ダワンさんによる「デジタル・ボディランゲージ(以下DBL)」がテーマの講演では、オンライン脱抑制効果を乗り越えるための示唆に富んだ内容が語られました。

DBLとはデジタル上のコミュニケーションにおける言葉の裏にある「意図」や「感情」など、字面では分からない非言語のコミュニケーションのことです。例えば、eメールで伝えるのか、チャットで伝えるのかによっても受け手は受け取るメッセージが違います。絵文字を使ったり、スタンプを使ったりするのか、しないのかでも印象が変わります。これを戦略的に行うことで、オンラインで相手に受け取ってもらいやすいコミュニケーションの実現が可能です。

エリカさんの調査によると、デジタル・コミュニケーションにおいては、イノベーション行動は90%減少、相互信頼は80%低下、それぞれの役割やゴールの明確さは75%落ちる、組織へのコミットメントや満足度は半分になるという結果だったそうです。これはなんとか改善したいですね。

知識 大輔 Chishiki Daisuke
日本で営業所長を務めた後、中国法人で5年間、総経理、董事長を経験。2020年8月からベトナム法人のゼネラルダイレクターとして就任。
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